平屋住宅と断熱

平屋住宅を新築するときは、マンションの間取りを参考にすると良いでしょう。夫婦で子育てしながら快適に暮らせるマンションならば床面積は100平方メートル前後なので、平屋住宅の床面積も100平方メートルを基準にして計画すると、具体的な暮らしやすさを想像しやすくなります。

暮らしやすい平屋住宅は、注文住宅で建築すると、工務店と話し合いながら設計や施工の詳細を決められます。
平屋住宅を新築するときは、土地の敷地面積に対する建物の容積率を守らなければなりません。平屋住宅だからといって、敷地面積いっぱいに建物を建築できるとは限りません。
二階建てでなく一階の平屋住宅で新築するメリットもあります。コンパクトな設計で建築できる点と、定期メンテナンスのコストを安く抑えられる点です。
平屋住宅で断熱性を高められれば、光熱費を経済的に抑制できるのもメリットです。平屋住宅では二階への階段を施工しなくて良いので、屋内全体の風通しが良くなるように設計できます。風通しは屋内環境の維持管理に重要です。夏の夜や早朝に、涼しくなった空気を風通しさせられれば、エアコンの節約にもつながります。断熱性の高い室内環境に整っていれば、風通ししたときの涼しい温度が何時間も維持されます。
平屋住宅は箱をイメージして、箱の全面に断熱を施工すると良いでしょう。屋根の断熱は、塗装でも備わります。壁の断熱は断熱材の施工で得られますし、外壁塗装の塗料の種類によっては断熱効果を高められるようになります。床の断熱は、フローリングの床下に施工しますが、床暖房システムの下に施工すると暖房効率が良くなります。
風通しのための窓や扉にも断熱性を備えさせましょう。扉材の内部に断熱材を使用し、窓は二重窓やペアグラスで施工します。窓の断熱性は、高断熱複層ガラスと表現される場合もありますので、工務店に説明してもらうと良いでしょう。窓や扉の断熱は、種類が豊富なので、工務店が得意とする種類で施工してもらうと、完成度も高くなりますし、材料費が割引価格になる場合も多いです。
注文住宅は価格帯が高くなる場合も多いのですが、断熱効率が良ければ光熱費の節約効果が高くなりますし、断熱性で快適に暮らせる住まいは衛生的に維持管理しやすいので、結果的に建物を長持ちさせられるようになります。
将来的なリフォーム予算の節約効果も期待できます。注文住宅の価格を判断するときは、断熱効果の大きさにも注目しましょう。