二世帯住宅と間取り

二世帯住宅の注文住宅で、耐震性能に優れながらも三世代が快適に同居しやすいタイプのひとつが、外観がボックスタイプの一戸建てです。外観がボックスタイプの一戸建ては、敷地面積に対する建ぺい率と容積率を最大限に効果的に設計できるからです。
ボックスタイプは耐震性に優れています。外壁のラインが垂直と水平で囲まれていると、歪みに強くなるからです。
地震の揺れは、建物を歪ませます。台風などの強風も、建物を歪ませます。歪みに対して強さを発揮できるように施工されていると、結果的に地震に対しても強くなります。
新築するときに強度計算は必須になっていますが、ボックスタイプの外観で仕上げると分かれば、誰が見ても歪みに強い住まいだと理解できるので、工務店のメンテナンスや専門業者のリフォームを作業しやすいメリットにもつながります。設計図や施工図を紛失してしまっても、リフォームしやすいのがボックスタイプの一戸建ての特徴です。
二世帯住宅は家族や世代に対応した住まいに仕上げるのがポイントですが、まずは家族を安全に保護できる住まいに整える点を意識しましょう。
ボックスタイプの一戸建ては、内装もスマートに仕上がります。凹凸が少ないので、埃やごみが積もりにくく、清掃しやすいです。清掃しやすい住まいは、清潔な環境に維持管理しやすいです。
二世帯同居や三世代同居では、健康への配慮も大切なポイントですから、清掃しやすく仕上げておくのも良い工夫です。清掃しやすい住まいは、家事の時間を短縮できますし、家事の束縛からも解放されます。二世帯同居と言っても、凹凸の多い住まいでは、清掃に必要な時間と手間は膨大になってしまいます。
二世帯同居では、あまり神経質に役割分担を決めすぎないほうが、ストレスも抑えられます。お互いに助け合える住まいに仕上がっていると、基本的な役割分担を決めておいても、臨機応変に家族で助け合える環境に整います。

注文住宅は定期メンテナンスを工務店が担当してくれますので、普段の暮らしで感じた不具合や問題点を、工務店と共有するように心がけましょう。新築したときからの付き合いならば、工務店も住まいの特徴を把握しています。
建ぺい率に含めなくても良い地下室や中二階構造も取り入れれば、家族が多くても収納性を確保できます。
ボックスタイプの一戸建ては、地下室も天井裏も設計しやすいので、新築の時に話し合いましょう。軽いものを天井裏に、重いものを地下室に収納させるように、利用方法を二世帯で共有しておきましょう。